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平成29年 第3回定例議会

平成29年第3回定例議会を招集いたしましたところ、議員の皆様方におかれましては、何かとご多用のところ、全員のご出席をいただき、平成28年度決算、並びに平成29年度補正予算案などの重要案件についてご審議頂きますことに対し、深く感謝申し上げますとともに、厚くお礼申し上げます。

さて、今年も戦後72年の8月が昨日をもって過ぎ去りました。毎年8月は原爆投下、終戦などの様々な記念行事が各地で開催されます。

今年の夏は、私にとっても特別に意味深い夏となりました。それはリニア開業に向けて、この伊那谷、飯田下伊那地方をいかに活性化させるか、その一つの案として、ロシア全土に広がる個人菜園ダーチャをヒントとした、地元遊休農地を都市部企業に活用していただく具体案を提案するための視察を、カラフトで行うこととなり、私が南信州広域連合の首長の代表として現地を訪れる事が出来たことです。

ダーチャについては、ほかの機会に詳しく報告させていただきますが、カラフトを訪れるにあたり、カラフトへの日本人の入植、並びに敗戦による混乱、北緯50度線から南へ向けての地獄の逃避行など、厳密に表現すれば、元々の地元農民が開拓した土地を強制的に安く買い上げた後へ入植した満州とは違うものの、ソ連軍の進軍によりカラフトでも大きな被害を入植者が受けたことを知りました。

また、韓国人入植者が帰国出来なかった理由や、現在のカラフトで力強く暮らしているロシア人や韓国人にも触れ合うことが出来ました。

私たちがお世話になったガイドさんは韓国人で名前は今の大統領と同じムンと言います。76歳だそうですが、いたって元気で、今は旦那さんと一緒に釜山に住んでいるそうですが、夏は暑いのでカラフトの息子さんのところに来ているそうです。

彼女から、1905年のポーツマス条約で南樺太が日本の領土となり(当時の日本人は取り戻したと思っていた)1945年の日本の敗戦までの40年間に南樺太の鉄道をはじめ港の整備など、いかに日本人が勢力を傾けてインフラ整備を行ってきたかを力説していただきました。私たちが日本人だからですかとの私の問いに、いやロシア人もみんなそう思っていますよ。歴史はそれぞれにとって良くても悪くても、実際にあったことはそのままに受け止めて、残さなくてはいけないものだ、と言われました。彼女は今でもユジノサハリンスク市を豊原と呼び、コルサコフ市も大泊と日本統治下の名前を使っていました。

また、ロシアではプーチン大統領が大人気です。彼のおかげで経済は上向き、同じスラブ人の住むクリミア半島の併合も国民は支持しているそうです。

とかく日本人は北方領土や日露不可侵条約の一方的破棄、シベリア抑留など、あまり良い印象はないんですが、やはりロシアは白人の国、かつてはナポレオンも打ち破った大帝国です。カラフトにはヨーロッパの香りが漂っていました。

領土問題、歴史問題はそれぞれの国が主張している事実が、それぞれの国民にとって100%真実です。

だから戦争が絶えないのです。しかし戦争によって最も悲惨な状況に陥るのは罪もない民間人です。

今、北朝鮮による核武装、核戦争の恐怖が忍び寄ってきています。過去にも北朝鮮が発射したミサイルが東北地方や沖縄県の上空を通過したことがありましたが、ついに先日は米国と同盟国に対する挑発行為として、北海道の上空を通過するという深刻で重大な事態が発生しました。(中距離)弾道ミサイル等の脅威から、住民の皆さんの安全・安心を確保する日頃からの危機管理はもちろんのこと、満蒙開拓の悲劇や、核爆弾の被害の凄惨さを知る日本人は、二度と戦争による大量殺りく兵器が使用される事を許してはなりません。

終戦の後、原爆が投下された広島、長崎に従軍カメラマンとして入った故ジョー・オダネルさんが私用カメラで撮ったフィルムの中にある、長崎で少年が、息を引き取った幼子を背負い、炎を食い入るように見つめ、唇を血が出るほどにかみしめて、直立し、焼き場の順番を待つ姿の写真が8月9日の朝日新聞に載りました。

有名な「焼き場に立つ少年」というタイトルの写真だそうです。

あまりの衝撃でしばらく涙が止まりませんでした。

妻である米在住の板井貴美子さんは取材に対し、核廃絶へのメッセージとして、ただ、「忘れない」ということが大切と思う。と語ったそうです。

戦争を回避して、平和を守るためのオペレーションは様々です。最近のマスコミは護憲派と改憲派に分かれて憲法論議を繰り返すことにより、国民や政治家も振り回されて具体的な平和維持のための議論や施策が深まっていないように思えます。自分の考えのみが正義であるという姿勢が戦争を生み出します。

「忘れないこと」を大切に、平和を考えねばなりません。

さて、今年も九州各地や東北地方で線上降水帯による集中豪雨による被害が起こっています。また台風5号に於いても全国で風や雨による被害が発生しました。

伊那谷も台風の進路上だったわけですが、大雨は中央アルプスの北側、南アルプスの東側に集中し、豊丘村に於いては被害ゼロと言う結果に終わりました。

近年は幸いなことに大きな自然災害に遭遇していない豊丘村ですが、36災害の記憶も私たち世代から上の世代には共有していることを生かし、有効な災害対策を心掛けていく必要性を強く感じます。

たとえば今度飯田市が始めた、避難勧告が出された場合にプライバシーの確保が困難な公共施設よりも、親せきや友人などと避難時の協定を締結していく事も現実的な有効手段かもしれません。

あさって9月3日は村の総合防災訓練です。ぜひともそれぞれの地区の現状にあった避難訓練をそれぞれの地区の工夫とアイデアで有効な訓練としていただければと思います。

道の駅について申し上げます。

道の駅 南信州とよおかマルシェにつきましては、この8月7日に、10月の道の駅正式登録に向け申請が完了しました。建物についても皆さんご存知のとおり鉄骨が立ち上がりだし、工事も順調に進捗しております。

これから直売所やレストラン、テイクアウトコーナーのスタッフを、広く募集させていただきます。また農産物の出荷会員も引き続き募集中です。来年の4月の開店にご期待ください。



さて、本日私から提案いたします案件は、条例案件1件、平成29年度補正予算4件、平成28年度決算認定案件6件、負担付き寄附の受納についての一般案件1件であります。

特に私から申し上げますと、条例案件では、福祉医療費の窓口無料化を長野県で統一し、平成30年8月から実施することによる条例改正案を上程します。

補正予算について申し上げます。

29年度一般会計補正予算第2号の歳入では、主なものとして普通交付税が確定したことにより2593万円を追加するもの、平成28年度決算の確定により繰越金3億8482万円を追加、また、29年度の自主財源が確保できたことにより当初予算に計上した減債基金取崩し2億円をとりやめます。

県補助金では、農業用用排水施設等改修事業の農地耕作条件改善事業補助金1680万円や、議案第46号で上程しますが、仮称 河野北集会センター建設のための負担付き寄附金2500万円などを計上しました。

歳出では、総務費 自治振興費で、仮称 河野北集会センター建設費として4190万円、民生費では自立支援医療事業費として1045万円、農業費では新たに事業採択された 農地耕作条件改善事業費に3200万円、災害復旧費では7月豪雨災害復旧費として、耕地災害1か所・公共土木施設道路災害6か所の合計950万円を計上しました。

決算について申し上げます。

平成28年度においては、歳出では河野コミュニティセンター建設や保育園の遊具更新、広域連合による知の拠点整備事業負担金などを執行しましたが、道の駅建設事業や道路改良工事など総額10億1512万円は29年度へ繰り越したこと、また、平成27年度に比べて給食センター改築事業や福島てっぺん公園造成事業など大型建設事業が減少したことなどにより、歳出総額では前年比6億3471万円の減となりました。

一方、歳入では、村税は個人村民税が増加したことなどにより1.7%増加しましたが、地方交付税は算定基礎となる国勢調査人口が減少しているため1.3%の減、ふるさと納税は、全国の他の自治体との競争が激化したことや、大口寄附返礼品であります人気の松茸セットについて、不作の場合に備えて受付数量を抑えたことにより21.8%、1億5515万円の減となり、また、翌年度への繰越事業の財源である国庫補助金や地方債7億9100万円などは未収であるため、歳入総額では前年比6億3088万円の減となりました。

その結果、歳入歳出差引(形式収支)は9億6355万円となり、そこから翌年度へ繰り越すべき財源2億2409万円を差し引いた実質収支は、7億3945万円となりました。単年度収支及び実質単年度収支は、実質収支が27年度と比較して減少になったことにより、それぞれマイナスとなっておりますが、村の今後の財政収支に影響を及ぼすものではありません。

一般会計に属する6つの基金については、取崩しを行わず、利子のみ積み立てを行い、年度末の一般会計の基金残高は23億3200万円となっています。

なお、国民健康保険特別会計財政調整基金は、1614万円の取り崩しを行い、基金残高は、ゼロとなりました。

また、豊丘村は、ふるさと納税にいち早く取り組んできたことにより、全国の多くの方々から寄付を戴き、26年度4億円、27年度7億円、28年度は5億5000万円となっています。関係する職員の創意と熱意により、毎年多額のふるさと納税が寄せられ、地元産の農産物を主体としたお礼品の充実により、生産農家の所得増加にも大きく寄与していると感じています。今後も、この制度を利用するなかで、村の施策の財源として有効に活用していきたいと考えております。上程案件につきましては、以上概要を申し上げましたが、詳細につきましては、副村長・担当課長よりご説明申し上げますので、ご審議、ご決定賜りますようお願い申し上げます。

平成29年9月1日 豊丘村長 下平喜隆

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