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24年9月定例議会あいさつ

 平成24年、第3回定例議会の開会にあたりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 さて、本日、第3回定例議会を召集いたしましたところ、議員の皆様にはご多用にも携わらず、全議員の出席をいただきご審議いただけることについて、まずはお礼を申し上げます。
 今年の夏は、盆を過ぎてからも記録的な残暑となっています。2日の日曜日の夜にはしっかりとまとまった雨が降りました。50年に一度と言われた一昨年の松茸の大豊作のときの天気によく似ているような気がします。3年連続の豊作はありえないと言う声も聞きますが、品質、収穫量ともに日本一に違いない豊丘村の松茸の豊作を願うばかりです。
 さて、私が村長に就任してから早いもので1年と4ヶ月が過ぎました。豊丘村始まって以来の新人3人による大接戦の結果、私が当選を果たしたわけですが、私を応援していただいた方のためにも、さらには豊丘村民の皆様、全員に一日でも早く一人前の村長として認めていただくために、私は腹をくくって村政にあたってきました。まるでマグロやカツオにたとえられる。つまりマグロやカツオは眠っていても泳いでいないと死んでしまうので夜でもおよぎ続けている。自分で言うのも変ですが、しばらくはそんな意識で仕事をしてきました。2年目に入ってからは少し余裕もできてきましたので、今9月議会のこのタイミングで少し時間をいただき、ここまでの私が選挙で公約してきた施策を中心に、その進歩状況をお話しさせていただきます。
 初登庁が5月2日月曜日、連休の関係で5月9日月曜日が登庁3日目となりました。初代村長の三石村長は農協の組合長でしたが、当時は役場と農協は表裏一体でしたので、実質的には私が豊丘村初の民間出身の村長となったわけです。民間の感性を役場の仕事に生かすためには職員の感性を変えなくてはいけない。まずは出来ることからと考え、就任3日目の朝礼から「誓いの言葉」と「接客五大用語」を取り入れました。

『誓いの言葉』
 今日も一日、私たちは自信と情熱を持って、村民の皆様には最大の満足を、豊丘村に役場に対して深い愛情を注ぎ、奉仕の精神を忘れることなく、自ら希望達成のために努めます。

 これは、小売業最大手のかつてのイトーヨーカドーグループ、現在のセブン&アイホールディングスの社是みたいなもので、それを豊丘村役場バージョンにしたものです。誓いの言葉で何を職員に訴えかけたいのか、何を身に付けてもらいたいのか、少し説明します。かつての役場職員は、現在でもそう考えている人もたくさんいますが、民間の企業はイコール営利組織であり、「もうけること」が目的である。しかし行政は、「もうけること」が目的ではなく、住民に公平にサービスを与えることが仕事であると。だから民間企業と顧客、役場と住民との関係は違うものである。役場は民間と違うことをしている。そして上から目線で村民を見がちだと感じてきました。私は民間企業と顧客、すなわちお客様のことですが、役場と住民すなわち村民のことですが、この両者の関係はまったく同じ関係であると私は信じているからです。
 ピーター・ドラッガーのマネージメントから引用してみます。
「会社は社会の一員であり、社会のニーズを満足させるためにある。」といわれている。つまり従来の誤った考え、会社イコール営利組織では儲けることが正義になってしまうため、我々の事業は何か、誰のためにあるのかが見えてきませんでした。これの会社と役場を置き換え、「役場は社会の一員であり村民のニーズを満足させるためにある。」と置き換えればすっと私の言いたいことが胸に落ちていただけるはずです。
 もう一つ、「企業の目的は顧客の創造である。したがって、企業は二つの、そして二つだけの基本的な機能を持つ。それがマーケティングとイノベーションである。」また言葉を入れ換えて読んでみると、「役場の目的は村民の満足である。したがって、役場は二つの、そして二つだけの基本的な機能を持つ。それがマーケティングとイノベーションである。」真のマーケティングとは、顧客のニーズ・要望を満たすこと、イノベーションとは、新たな満足を生み出すことを意味しています。まだまだ理論的にも心情的にも私の考える役場本来の機能、職員の資質は何かを職員全員が理解しているとは言い難いかもしれません。また、それを体現しきれていない状況でもあると感じています。毎日取り組むことにより、さらなる元気で明るい挨拶が飛び交う村役場を実現していきたいと思います。
 次に私が約束をさせていただいた社会教育施設の新築、すなわち福祉センターと図書館についてですが、8月の村広報紙や公民館報に掲載されたとおり、今年度の実施設計を経て、25年度の完成となります。また、その完成にあわせて、子育て支援センター・保育所・小学校・中学校の一貫した子育て支援体制を構築します。また、要望の多い小規模特別養護老人ホームも、はやしの杜を経営主体として、すでに土地交渉も終わり、同じく25年度の完成に向けて実施設計が始まっています。建設場所は、現存のはやしの杜の駐車場になります。そのために新たな駐車場をその周辺に求めました。
 産業振興、企業誘致におきましても、河野八王子の竜東一貫道交差点から西側、つまり高森町アピタ方面に向けて新たに150m道路を新設し、来たるべき企業誘致へ向けて、着実に前進させているところです。また、この道路建設は当然、課題となっている豊丘村と高森町間の新橋建設への足がかりとしても機能させているわけです。
 人口増問題に関しましても、企業誘致に関連した人口流入にあわせて、民間企業の宅地造成も含めて、村としましても宅地造成、戸建て賃貸住宅、集合賃貸住宅など、機を逸しないよう積極的な施策の展開を行います。
 24年度はここまで着実に進めてまいりました、それぞれの施策が一斉に具体化、つまり実際にそれぞれの工事が着工されます。村民の皆様には迷惑をかける場合もございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。また、豊丘村が他町村より遅れていた、各地域における介護予防事業も本年6月から始まり、村が中心となって行う地域ミニデイサービスも6ヶ所と1グループで開始されました。また民間でもサロンを立ち上げていただいたり、12月には河野地区でも宅老所が開設されます。一回でも結構ですので、村のミニデイサービスを地域やグループで試していただきたいと考えます。
 さて、昨日も南信州新聞に広域農道沿いでのリニア中央新幹線の環境影響評価の一貫である地質調査、つまりボーリング調査が始まった旨の報道がありました。いよいよ伊那谷の夜明けへ向けての槌の音がこの豊丘村に響きだしたと言っていいでしょう。15年先の2027年に営業開始の予定です。15年先がどうなっているかは、今の科学文明の発展のスピードの速さからすれば誰にもわかりません。 しかし、都会になくて田舎にあるもの、誰もがすばらしいと感じられるもの、それは田舎の自然と農業が織り成す日本人のふるさとの原風景です。
 現在、高齢化と後継者不足による遊休農地の拡大が進んでいます。農業の持つ自然環境や伝統文化へ与える多面的機能をしっかりと理解して様々な知恵や施策を駆使して、この伊那谷、豊丘村を守っていくことが最も重要だと考えます。リニア中央新幹線が開業したり、三遠南信道が開通した将来において、自然や農業がこの地域の代表的な魅力となりえることは間違いありません。
 私は今まで座右の銘は特に意識していなかったのですが、村長として村のために村民の皆様のために村政運営に対する姿勢として一つ見つけることができました。
「悲観主義者はいかなる機会にも困難を見出し、楽観主義者はいかなる困難の中にも機会を見出す。」
 この言葉は1940年から1945年にかけてイギリス戦時内閣の首相として活躍したサー・ウィストン・チャーチルの有名な一節です。
 力強い先人の言葉です。

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